FXの自動売買(EA)を安定して運用するためには、MetaTrader 5(MT5)を24時間稼働させる必要があります。この記事では、VPS(仮想専用サーバー)を使ってMT5を常時稼働させる方法を初心者の方にもわかりやすく解説します。
1. VPSとは?なぜ必要なのか
VPS(Virtual Private Server)は、インターネット経由でアクセスできる仮想のWindowsパソコンのようなものです。常時稼働しているため、自分のPCを起動し続ける必要がなく、停電やネット切断の影響も受けません。
FXの自動売買を行うには、MT5を常に動かしておく必要があるため、信頼性の高いVPSの利用は必須と言えます。
2. VPSの選び方
VPSを選ぶ際は、以下の点に注目しましょう。
- 対応OS:Windows Server系(MT5が動作可能)
- メモリ:2GB以上推奨
- CPU:2コア以上
- SSD搭載で高速処理が可能
- 国内または低遅延の接続環境
代表的なFX向けVPSには、以下のようなサービスがあります。
- お名前.com VPS(KVM)
- ConoHa for Windows Server
- ABLENET VPS
- 海外業者の無料VPS(条件付き)
3. VPSの契約と初期設定
今回は「ConoHa VPS」を例に、MT5を動かすまでの流れを説明します。
- 公式サイトからVPSを契約
- OSに「Windows Server 2019」などを選択
- VPSのIPアドレス、ユーザー名、パスワードを控える
- 自分のPCから「リモートデスクトップ接続(RDP)」を開き、上記情報でログイン
これでVPSに接続できました。ここからは、通常のWindowsパソコンと同じように操作可能です。
4. VPSにMT5をインストールする手順
- MT5公式サイトまたは使用するFX業者のサイトからMT5をダウンロード
- インストーラーを実行し、MT5をインストール
- インストール後、EAやインジケーターを設定
- 口座にログインし、EAの稼働を確認
MT5をインストールしたVPS上でEAが正常に動いていれば準備完了です。
5. VPSでのMT5を安定稼働させるポイント
- MT5は「自動売買を許可」にチェックを入れる
- Windowsの自動更新を停止または時間帯をずらす
- VPSにログインしたままにする(ログアウトするとEAが停止する場合があります)
- MT5は「スタートアップ」に登録し、VPS再起動時にも自動起動するように設定
6. VPSを使う際の注意点
VPSは非常に便利ですが、以下の点には注意が必要です。
- 月額費用がかかる(数百円〜数千円)
- VPS側の障害リスクがある(信頼性の高い業者を選ぶ)
- バックアップや監視ツールの活用も推奨
7. よくある質問(FAQ)
Q. VPSを使えば自動で取引できますか?
A. はい、MT5にEA(エキスパートアドバイザー)を組み込めば、VPS上で24時間自動売買が可能です。
Q. VPSの電源は切っても大丈夫ですか?
A. VPSはクラウド上で動いており、自宅のPCとは無関係なので電源を切っても大丈夫です。
Q. VPSの契約は途中で解約できますか?
A. 多くのVPS業者では、月単位・時間単位での契約が可能で、途中解約も対応しています。
まとめ
MT5をVPSで24時間稼働させることで、安定した自動売買環境を構築することができます。自宅PCの電源やネット環境に依存せず、安心してEAを稼働できるのが大きなメリットです。
これからEA運用を始めたい方は、まずはVPSの導入から始めてみてはいかがでしょうか。
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