「フィボナッチ・リトレースメントってよく聞くけど、実際にどう使えばいいの?」
そんな疑問にお応えするために、この記事では初心者でも実践しやすいように、フィボナッチの基本から応用、よくあるミスまでを丁寧に解説します。
フィボナッチとは?|自然界の黄金比がFXに応用される理由
フィボナッチとは、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチが提唱した「フィボナッチ数列」に由来する考え方で、「1、1、2、3、5、8、13…」という前2つの数を足した数列が基になります。
この数列から導き出される「38.2%、50%、61.8%」といった比率は、自然界に多く存在する「黄金比」と呼ばれるもので、金融市場でも押し目や戻りの判断材料として活用されています。
- 38.2%ライン:浅めの押し/戻り。強いトレンドで反発しやすい。
- 50.0%ライン:半値戻し。相場の節目になりやすい。
- 61.8%ライン:深めの押し/戻り。転換点になることも。
使い方①:基本的なフィボナッチの引き方
トレンドの起点から終点に向けて、チャート上にフィボナッチ・リトレースメントを引くことで、戻りの反発ポイントを探します。
- 上昇トレンド時:直近の安値 → 高値に向けて引く(押し目を狙う)
- 下降トレンド時:直近の高値 → 安値に向けて引く(戻り売りを狙う)
多くのトレーダーが見ているポイントだけに、反発や揉み合いが起こりやすく、エントリーや利確の目安になります。
使い方②:トレードでの実践例
以下のようなタイミングでの活用が効果的です。
- 押し目買いを狙う:上昇トレンド中の38.2%〜50%ラインで反発確認後にエントリー
- 戻り売りを狙う:下降トレンド中の61.8%ラインで上ヒゲや弱気ローソク足を確認
- 利確ポイントとして:エントリー方向と逆側のフィボナッチラインで利確を計画
実際のエントリーポイントでは、ローソク足のプライスアクションや、他インジケーターとの重なりも確認しておくとダマシを回避しやすくなります。
応用編:フィボナッチ×他インジケーターの組み合わせ
フィボナッチ単体でも優秀ですが、他の分析ツールと組み合わせることで、さらに精度を上げることができます。
おすすめの組み合わせ例
- 移動平均線(SMA/EMA):トレンドの方向を確認し、逆張りを避ける
- RCIやMACD:ダイバージェンスやオシレーターで反転サインを検出
- 一目均衡表の雲:雲との交差でサポレジの強さを確認
特に「61.8%ラインが移動平均線と重なる」「MACDクロスと重なる」といった根拠の重なりは、エントリーの信頼性を高めてくれます。
注意点:よくある間違いや罠
- どの高値・安値に引くか曖昧にしている
トレンドの「明確な起点と終点」に引くことが大切です。中途半端な波形に引くと意味が薄れます。 - トレンド判断なしに逆張りしてしまう
フィボナッチはトレンド中の押し目・戻り目でこそ効果を発揮します。レンジや転換点では精度が落ちます。 - ラインを信じすぎて損切りしない
「61.8%まで戻るはず」と思い込んでナンピンやホールドをすると、予想外の損失につながります。
まとめ|フィボナッチを使いこなす3つのポイント
- 明確なトレンドがある場面で使う(レンジでは使わない)
- ローソク足や他のインジケーターと組み合わせる
- 38.2%、50%、61.8%の「3つの主要ライン」を意識する
フィボナッチ・リトレースメントは、使い方を誤らなければ、非常に強力な「反発ポイントの目安」となります。チャートをよく観察しながら、自分なりのパターンを見つけていきましょう。
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